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avreport’s diary

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   首を長くして待っていたニコンZ6(2450万画素)の貸出機がようやく届いた。なぜ、そんなに待ち遠しかったのかというと、解像度チェックでZ7(4575万画素)とあまり変わらない結果が得られるなら、買ってもいいかなと実は密かに期待していたからだが、残念ながら、ニコンZ6の解像度は期待を著しく下回っていたので、今回は見送ることにした。ただ、Z7とZ6のボディ内手振れ補正の完成度があまリにも凄いので、同じ手振れ補正機能がある一眼レフのエントリー機が登場したら、すぐにでも買いたいと思っているが、とりあえずは1600枚撮れる、むちゃくちゃ軽い超小型軽量のD3500で我慢しようと思っている。

 下の写真はモノクロ解像度をチェックするためのチャートと、カラー解像度をチェックするための電塾チャートを撮って、Z7とZ6の解像度を比較したものだが、参考データとしてニコンの一眼レフ2機種、エントリーのAPS-C機、D5600(2416万画素)と最上位のフルサイズ機、D850(4575万画素)、そして、この他に富士フイルムの最新APS-Cミラーレス機、X-T3(2610万画素)とキヤノンのフルサイズミラーレス一眼、EOS R(3030万画素)で撮ったチャートの写真も紹介した。ただし、Z7とZ6は開放F値とF8の写真、その他はF8で撮ったものだけを紹介した。

 写真ページに続くページで、8月23日に開かれたZシリーズの発表会の模様も質疑応答も含めて詳しく紹介した

      ★

ニコンZ6(フルサイズミラーレス一眼 2450万画素)

F4( NIKKOR Z 24-70 mm f/4 S )ISO100   JPEG 

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ニコンZ7(フルサイズミラーレス一眼 4575万画素)

F4( NIKKOR Z 24-70 mm f/4 S )ISO100   JPEG

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ニコンZ6(フルサイズミラーレス一眼 2450万画素)

F8( NIKKOR Z 24-70 mm f/4 S )ISO100   JPEG

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ニコンZ7(フルサイズミラーレス一眼 4575万画素)

F8( NIKKOR Z 24-70 mm f/4 S )ISO100   JPEG

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ニコンD5600APS-Cミラーレス一眼 2416万画素)

F8 ( NIKKOR18-55 mm f/3.5-5.6 G VR )ISO100  JPEG

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ニコンD850(フルサイズ一眼レフ 4575万画素)

F8 ( AF-S NIKKOR 24-70 mm f/2.8 G ED )ISO100  JPEG

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FUJIFILM X-T3APS-C ミラーレス一眼 2610万画素)

 F8( 35 mm F1.4 ) ISO100  JPEG

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EOS R ( フルサイズミラーレス一眼 3030万画素 )

 F8(RF 50 mm F1.2) ISO100   JPEG

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ニコンZ6(フルサイズミラーレス一眼 2450万画素)

F4( NIKKOR Z 24-70 mm f/4 S )ISO100   JPEG 

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ニコンZ7(フルサイズミラーレス一眼 4575万画素)

F4( NIKKOR Z 24-70 mm f/4 S )ISO100   JPEG

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ニコンZ6(フルサイズミラーレス一眼 2450万画素)

F8( NIKKOR Z 24-70 mm f/4 S )ISO100   JPEG

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ニコンZ7(フルサイズミラーレス一眼 4575万画素)

F8( NIKKOR Z 24-70 mm f/4 S )ISO100   JPEG

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ニコンD5600APS-Cミラーレス一眼 2416万画素)

F8 ( NIKKOR18-55 mm f/3.5-5.6 G VR )ISO100  JPEG

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ニコンD850(フルサイズ一眼レフ 4575万画素)

F8 ( AF-S NIKKOR 24-70 mm f/2.8 G ED )ISO100  JPEG

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FUJIFILM X-T3APS-C ミラーレス一眼 2610万画素)

 F8( 35 mm F1.4 ) ISO100  JPEG

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EOS R ( フルサイズミラーレス一眼 3030万画素 )

 F8(RF 50 mm F1.2) ISO100   JPEG

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 以下は8月23日に開かれたニコンZの発表会の紹介。まず、牛田一雄・ニコン社長の挨拶。

 牛田社長「ニコン日本光学工業株式会社として創業した1917年以来、100年以上の間、光の可能性に挑み続けて参りました。それはニコンの経営ビジョン“Unlock the future with the power of light”に現れています。

 光の可能性に挑み、進化し続ける、その光の追求こそニコンの本質なのです。本日発表するのは光で未来を変えるというニコンの経営ビジョンを体現する第一弾の製品となります。

 製品を発表する前にニコンのカメラの歴史を少し振り返ります。ニコンカメラの初号機は1948年に発売されたニコンのⅠ型。これはニコンの名前を初めて付けた記念すべき製品です。ニコンⅠ型以降の機種は着実に進化を遂げ、世界のニコンカメラとして国際的な名声を得ました。そして、1959年に発売されたニコン初のレンズ交換式一眼レフカメラニコンF。絞りと露出計の連動、モータードライブの実用化など、世界初の様々な機能を盛り込んだこのカメラは日本、そして海外でも大きな反響を呼び、15年間に渡って生産され、その数は80万台を超え、ニコンのブランドを揺るぎないものにしました。このような歴史が物語っているように、ニコンは光の力を駆使し、映像表現の幅や可能性を広げてきました。

 そして、今日、ニコンはまた新たな歴史を作ります。本日発表するのは新マウントを搭載したフルサイズミラーレスカメラです。長い歴史のなかで培ってきた私たちニコンの持つ光学技術と映像表現のノウハウや知見の結晶です。素晴らしい映像を生み出す鍵が光そのものにあることを100年を超える長い年月、光学技術を研鑽し続けてきたニコンは知っています。その技術の結晶であるニッコールレンズは様々な収差をコントロールし、光をありのままに、かつ最大限にカメラへと導くことで臨場感のある素晴らしい映像表現を可能にしてきました。次の100年に向け、ニッコールレンズの光学可能性を新たな次元に引き上げるために、新マウントを搭載した新ミラーレスカメラを今日ここに発表します。それではご覧下さい。

 その名はゼット(Z)。究極の性能を追求していくニコンの姿勢。それを通してお客様に最高の満足感を得て頂きたいという思いを込め、究極、最高を意味し、アルファベットの最後の文字として、未来への架け橋を想起させるZを採用しました。本日、自信をもってお届けするこのZはニコンとして、未来の映像表現を見据え、最高の光学技術を注ぎ込んだものです。  ニコンはこの新たな光で未来を切り拓きます。いま、皆様の目の前にあるこの製品でんニコンは新たな価値をミラーレスカメラ市場に提供していきます。まさにMIRRORLESS REINVENTEDです。

 全てのフォトグラファーのために、光学を追求したニコンらしいカメラを提供し続けることが我々の使命であると考えます。Unlock the future with the power of light。では、ここで映像事業部長の御給を呼びたいと思います」              

         ★

 御給伸好・映像事業部長「Zマウントシステムを提供する新しい価値、MIRRORLESS REINVENTEDについてご説明致します。

 まず、一つ目は新次元の光学性能です。大口径のZマウントを採用することで、レンズ設計の自由度が格段に上がり、光学性能の驚異的な向上と画面の中心から周辺までの圧倒的な解像力を実現します。さらに、ニコン史上最高の開放F値0.95など、極めて明るいレンズや、これまでにはない多彩なレンズを提供することができるようになりました。これにより、映像表現の可能性を大きく広げ、お客様の良い写真を撮りたい、自分らしいクリエイティビティを発揮したいという思いに応えます。

 二つ目はニコンクオリティの継承です。このZマウントシステムはプロの方は勿論、幅広い層のお客様に安心してお使い頂ける高画質と信頼性を実現しました。撮影者の身体の一部となって撮影に没頭できる考え抜かれたエルゴノミクス、過酷なシーンでも安心して持ち歩き、撮影を楽しめる高い信頼性、長年に渡りプロからのフィードバックによって培われた画像品質、これらの知見やノウハウ全てが継承され、Zマウントシステムに凝縮されています。さらに、いままでのニコンクオリティの象徴であるFマウントレンズやデジタル一眼レフカメラのアクセサリーとの互換性も確保し、これまで積み上げてきたニコンの資産がZマウントシステムにおいてもお楽しみ頂けます。

 三つ目は未来の映像表現の進化への対応です。視聴環境は2Kから4K、8Kへと高精細化していきます。高精細動画のハイグレード化も進み、これからの映像はよりリアルで実在感を伴ったものへと進化していきます。こうした将来の環境変化を見据え、Zマウントシステムはボディとレンズ間の高速大容量通信に対応し、今後の映像表現の変化を力強く支えていくものです。新次元の光学性能、ニコンクオリティの継承、未来の映像表現の進化への対応、ニコンはこの3つの価値をZマウントシステムでミラーレスカメラ市場に新たに提案します。MIRRORLESS REINVENTED 。いずれも現在のミラーレスカメラでは実現できていない価値であり、ニコンのZマウントシステムこそ、真の意味でお客様の創造性を刺激し、未来へ向けて映像表現をリードできる、そう考えています。ようこそ、Zマウントシステムへ。

 次にZマウントシステムの発表を踏まえた今後の映像事業の戦略をご説明致します。ニコンデジタル一眼レフカメラとミラーレスカメラについては、両システム、それぞれに優れた特長と利点があります。ニコンは今後も両システムでお客様に新しい価値を提供していきます。特にD850は数々の賞を受賞し、お客様からの圧倒的な支持を得ています。高画素化と高速化を両立させた、その進化した価値は究極のデジタル一眼レフカメラとの評価を受けています。高い光学性能と膨大なレンズバリエーションを誇り、完成度を極めたデジタル一眼レフカメラシステム、新次元の光学性能とニコンクオリティを継承し、将来の新しい映像表現も見据えたZマウントシステム、ニコンはこれからもこの両輪で技術革新を続け、映像文化に感動を与え続けます。また、ニコンはお客様にご満足頂ける製品と映像体験をお届けすることで、フルサイズレンズ交換式カメラ市場において市場シェアN0.1を目指します。

 いま、ライブ配信をご覧頂いているニコンファン、また全世界の写真愛好家の皆様、お客様の写真表現への探究心に終りはありません。そんな一人一人の思いに応えるために、ニコンは映像表現の探求を続けて参ります。私たちニコンは光で未来を切り拓き、映像の明日を照らします。Capture Tomorrow」  

 ここで、初めてプレスレリースの配布。               

         ★

 Zシリーズの詳細説明は池上博敬・執行役員映像事業部開発統括部長によって行なわれた。

 池上「59年に渡り、撮影者の皆様とともに培ってきたFマウントシステム。その信頼と優れた光学性能をZマウントシステムはより高い次元に×××(聴き取れず)します。マウント内径55mm、フランジバック16mm、これが私たちが導き出した次の100年の解です。マウント内径は非常に大きな55mm。これは開放F値0.95のような極めて明るく、かつ解像力の高いレンズを実現可能な仕様としました。そして、16mmのフランジバックは小型化と高性能を両立させ、かつニコンの厳しい品質基準に一切妥協することなく導き出した最短の数値です。ショートフランジバックと大口径マウントはより多くの光を取り込めるだけでなく、光学設計の自由度を高め、いままで実現が難しかった仕様や性能を多彩なレンズの開発へと我々を解き放ちます。

 Zマウントは未来へ向けて高いポテンシャルを持ったマウントなのです。そして、そのZマウントを搭載する最初のカメラはZ7(ゼットセブン)です。  Z7はニッコールZの高い解像力を生かす高画素機です。45.7メガCMOSセンサーと新開発の画像処理エンジン、EXPEED 6を搭載、AFはやはり新開発の像面位相差AFとコントラストAFのハイブリッドで、静止画、動画撮影において広いカバーエリアで高精度に働きます。

 そして、本日ご紹介するカメラはもう1機種あります。オールラウンドタイプのZ6(ゼットシックス)です。24.5メガセンサーと新開発の画像処理エンジン、EXPEED 6を搭載、常用感度ISO100から51,200。最高約12コマの高速連写を特長としています。

 それでは、Z7、Z6の幾つかの優れた特長をご紹介します。Z7、Z6ともに撮影者に様々な状況で安心してお使い頂けるよう、ニコンクオリティを小型ボディに凝縮しました。デジタル一眼レフカメラで培ってきた高い剛性と堅牢性、防塵防滴性、こちらを確保するとともに、操作性、ホールド性などのエルゴノミクスを踏襲し、撮影者の高い要求にお応えします。ニッコールZレンズとの組合せで圧倒的高画質を支えるのが新開発画像処理エンジン、EXPEEDE6です。輪郭強調と明瞭度の間に新しいシャープネスのパラメーター、ミドルレンジシャープを新開発し、従来を上回る解像感、立体感を実現しています。  

    撮影者と被写体の接点である電子ビューファインダーはニコンの光学技術と画像処理技術を駆使して、自然な見えと使い心地を目指しました。ガラス非球面レンズ、高屈折率樹脂、反射防止コーティングの組合せにより、歪みが少なく、隅々までクリアで明るい視界を実現しています。一度覗くだけで、その良さを実感頂けると思います。

 レンズ交換式カメラとしてニコン初のボディ内VRを搭載しています。新開発の5軸手振れ補正ユニットによって約5段分の補正効果が得られます。アダプターを介して、VR非搭載のニッコールFレンズを装着した際にも、この恩恵を受けられます。

 Zシリーズでは動画性能の向上にも注力しました。フルフレームで4K、UHD ・30P、フルHD・120Pの動画撮影が可能です。よりきめ細かなグレーディングが必要な撮影では10bit HDMI出力でニコン独自のN-Logでの動画記録も行なえます。

 ニッコールZレンズもこれまで以上にフォーカスブリージングに配慮し、AF駆動や絞り駆動なども静音化しています。新採用のコントロールリングでフォーカスや絞り、露出等を滑らかに調整することもできます。

 Zマウントシステムでは静止画だけでなく、動画でもその真価を発揮し、お客様の映像表現を力強く支えます。さらに、長時間の撮影を可能にするために、現在、バッテリーパックも開発中です。  

    ニコンクオリティ。私たちが100年間積み上げてきたニコンの技術がこのミラーレスカメラに凝縮されています。高度な開発、製造技術、独自の高い基準設定による一貫した高画質の実現、写真としての自然な表現に徹底して拘った画像品質、撮影道具としての使いやすさを追求したエルゴノミクス、過酷な環境下で安心して撮影を続けられる堅牢性、そしてデジタル一眼レフカメラのアクセサリーやFマウントレンズとの互換性、ニコンクオリティを惜しみなく注ぎ込むことで、Zマウントシステムはミラーレス市場にいままでにない価値を提供致します。  新次元の光学性能を実現するZマウントシステム。そのレンズであるニッコールZには3つの特長があります。より魅力的な表現を可能にする多彩なレンズ、高い解像力、そして動画性能の向上です。

 今回発表するレンズは3本。ニッコールZ24-70mm f/4S( 136,500円)、35mmf/1.8S

( 114,000円)、50mm f1.8S( 83,500円)です。この3本のレンズは開放絞りから高い性能を発揮し、開放F値4、開放F値1.8というスペックから連想されるイメージを一新します。

 ニッコールZ24-70mm f/4Sは高い光学性能を持ちながら、コンパクトなサイズで携行性に優れています。画面の中心から周辺まで均一に高い解像力を発揮します。高い結像性能は近距離から無限遠まで、全ての撮影距離で楽しむことができます。また、新採用の沈胴機構によって優れた操作性と携帯性を実現しました。動画撮影にも配慮した静かで滑らかなフォーカスや絞り駆動も特長です。

 そして、単焦点のF1.8シリーズ2本、35mmと50mmをご紹介します。これらのレンズは従来の開放F値1.8のイメージを一変させる描写力を持っています。どちらのレンズも徹底的に色収差を抑え、撮影距離に関わらず、隅々まで高い描写力、優れた点像再現性、自然で柔らかなボケ味を実現しています。  ニッコールZ 35mm f/1.8Sは動画撮影にも配慮した静かで高速なAFを実現しています。マルチフォーカスを採用し、無限から至近まで優れた結像性能を発揮します。

 ニッコールZ 50mm f/1.8Sは徹底的に軸上色収差を抑えて、驚異的な解像を実現しています。さらに、近距離でもとろけるような美しいボケ味がお楽しみ頂けます。高駆動力ステッピングモーターの採用と新マウントの恩恵によって新しい光学×××(?)を配し、フォーカス群の最適化を実現し、AF性能とともに光学性能も大幅に向上させました。

 今回、ニッコールZのなかにS-Lineというグレードを新たに設けました。MTF性能をはじめ、一段と厳密に設定した設計指針と品質管理をクリアしたレンズがS-Lineです。S-Lineには全てナノクリスタルコートが搭載されています。本日ご紹介した3本のレンズは全てS-Lineです。そして、ニッコールZレンズS-Lineの最高峰が現在開発中のニッコールZ58mm f/0.95 S Noctです。Noctは究極の光学性能を追求したZマウントシステムを象徴するレンズです。ニコン史上最高の極めて明るい開放F値0.95。高い解像力と美しいボケ。卓越した点像再現性を実現し、かつて例を見ない立体感溢れる魅力的な描写を生み出します。

 いまご紹介した4本のレンズに続き、2019年以降、ニッコールZはラインナップを広げていきます。単焦点f/1.8シリーズの拡充、風景撮影に必要なf/4超広角ズームレンズ、プロユーザーの方を中心にご愛用頂いているf/2.8ズームレンズ3本、そして大口径マウントを生かすf/1.2シリーズを投入します。望遠レンズのラインナップも充実させていく予定です。

 Zマウントシステムでは専用のマウントアダプター、FTZを使ってニッコールFレンズでも撮影が可能です。合計約360本のレンズと互換性を確保し、様々なレンズの個性を生かした撮影をお楽しみ頂けます。

 そして、ニコンニッコールFレンズも継続して拡充していきます。その一つが本日発表するAF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VRです。このレンズはPFレンズの採用で超望遠ながら小型軽量を実現し、手持ち撮影が可能な高い機動性を持っています。質量は同クラスの超望遠レンズの半分ながら、高い光学性能と被写体捕捉能力を備えています。マウントアダプターを使えば、勿論、Zマウントシステムとしてもお使い頂け、軽量、コンパクトな超望遠の世界を体感頂けると思います。

 ニコンが提案するZマウントシステムは新次元の光学性能により、お客様の創作意欲を刺激します。プロの方は勿論、幅広いお客様が安心して使える高画質と信頼性をニコンクオリティで提供します。そして、未来の映像表現の進化に対応していきます。Zマウントだけに可能な高い光学性能で皆様も新しい世界を発見して下さい」              

          ★  

 池上氏の製品説明のあと、当日発表された新製品の価格発表とプロカメラマンによる作例紹介(約15分)、質疑応答、そしてニコンイメージングジャパン・五代厚司社長による国内マーケティング戦略の説明も行なわれたが、価格と作例紹介は省略する。

      質疑応答    

 質問(ジャパンタイムズ)「2問あります。まず、Zシリーズはソニーのミラーレス一眼と比べて、どういう強味がありますか。それから、フラッグシップはあくまでも一眼レフですか。ついでに、フルサイズ一眼レフとフルサイズミラーレス一眼とAPS-C一眼レフ、3者の位置づけも教えてください。

 回答(御給・映像事業部長)「ソニーのαとの違いですけれども、我々はマウントを変えました。それによって、新次元の光学性能が実現できること、それからもう一つはニコンのいままでのFマウントレンズを含めて、資産を活用できることです。これが大きなアドバンテージになると考えています。我々は一眼レフとミラーレスと、両方やっていきます。一方で、一眼レフにはFXとDXがあるわけですけれども、これについては市場の動向を見ながら適切に判断していくことになると思います。現在、ミラーレスの比率は市場の4割を超えております。将来的には我々の予測もやはりミラーレスが伸びてくるであろうと。されど一眼レフをお使いになっていらっしゃる方が一般にいらっしゃいますし、そういったなかで一眼レフにアドバンテージを見いだされる方が一杯いらっしゃいます。ですから我々は一眼レフとミラーレス、両方をしっかり開発して、お客様のご要望に応えていきたいと考えております」

 質問(ヨーロッパメディア)」「Zシリーズのプロセッサーとセンサーは新規に開発されたものですか」

 回答(池上)「プロセッサーもセンサーも、どちらも今回のZシリーズに向けて新規に開発したものでございます。D850の流用ではございません」

 質問(朝日新聞)「今後開発されるミラーレスカメラも全てZシリーズなのか、それともZシリーズ以外の初級者向けの安いタイプも作っていくのか。それから、イメージセンサーは全てフルサイズになるのでしょうか」

 回答(土田貴実・映像事業部マーケティング統括部長)「今回、フルサイズのZ7とZ6の2機種を発表させて頂きました。中高級機種ですけど、今後、ラインナップを拡充していきたいと思っています。その際には市場の状況とお客様からのご要望を加味しまして、色々なお客様に届くように開発していきたいと思います。この時点でセンサーサイズであるとか詳細なお話はできませんけど、よくお客様のご要望を伺いながら、検討していきたいと思っています」

 質問(朝日新聞)「ミラーレスカメラのブランドは全てZになるのでしょうか」

 回答(土田)「そういう意味では今回新たにミラーレスの新システムとしてZということで決めましたので、Zシリーズで今後展開していくことになります」

 質問(朝日新聞)「社長にお伺いします。カメラ市場の今後ですが、ミラーレスと一眼レフの割合はどれくらいで落ち着くと想定されていますか。また、ニコンはミラーレスと一眼レフの売上の割合をどれくらいで落ち着かせようとしているのか、ご説明下さい」  

    回答(牛田社長)「未来の予測は難しいと思いますけど、基本的には、一眼レフなり、今回のミラーレスなり、こういった高級カメラのお客様は今後も減ることはない。デジタルカメラが成長期に享受したような急激な成長はないとしても減ることはないと思っています。その理由ですが、特にスマホから写真撮影を始めた方達がもっと高級なカメラが欲しいと思うようになり、そういう方達がミラーレスを選ばれる可能性が高いと思うからです。それから、昔ながらの一眼レフのお客様、やはり光のファインダーを覗かないと写真を撮った喜びがないと、この二派に分れると思っています。一眼レフンの方は現状、年9%くらいのレベルでダウンしていますけど、一眼レフを支持するお客様はずっと残っていらっしゃいますので、それに対してニコンは必ず良いものを供給していきます。ミラーレスについてはスマートフォンからドンドン新しいお客様が入ってきます。必ずしもファインダーは要らないけど、高級なカメラが欲しいという方達です。マーケットシェアですが、先ほど御給が申し上げましたように、ミラーレスはNo.1、それから一眼レフもいまのマーケットシェアを維持して、こちらもNo.1をとりたいと考えております」

 質問(朝日新聞)「ニコンの映像事業はミラーレスカメラが中心になるのでしょうか」

 回答(牛田社長)「ニコンとしては、決してミラーレスが中心ということはありませんが、全体のマーケットとしてはミラーレスの方が伸びていく可能性が高いと思います。ただ、一眼レフも急になくなることはありえなくて、根強く一眼レフを支持して下さるお客様に対しても、ニコンは良いものをきちんと供給していくということでございます」  

    質問(中国メディア)「???」

 回答(土田)「映像の表現は色々と変化しています。進化もしています。これまで、静止画の方が多かったと思いますが、最近では動画の需要が益々増えています。今回発表しましたZ7、Z6ともに動画にも大変配慮した開発となっています。私どもは今後も静止画、動画含めて、映像全体の市場、それからそのニーズにお応えする製品開発をしていきたいと思っています」

 質問(東洋経済)「牛田社長にお尋ねします。これまでのミラーレス戦略と今回のZマウントや今後のミラーレス戦略との違いを教えて下さい。それから、今回のミラーレス製品がいま出ている一眼レフ製品とどのように違うのかも教えて下さい」

 回答(牛田社長)「従来のニコンのミラーレスは1インチセンサーサイズのものでした。残念ながら現在は生産をやめて、新製品の開発計画もないという状況ですので、このZに集中してミラーレスを盛り上げていく考えです。Zはフルサイズであることに加えて、画素数が非常に高いセンサーを使っています。そのセンサーの画素数に対応した高精細なレンズを作れないと意味がありませんが、私どもは非常に高精細なZマウントのレンズを作れるようになりましたので、非常にバランスが良くなってきました。私はレンズ設計からニコンをスタートしていますので、画素数を上げてもレンズの方は?という疑問を実は内心抱いていましたが、それを今度のZマウントで完全に払拭できると考えています」  

 質問(東洋経済)「Zマウントの価格帯の拡充とか、製品ラインナップの拡充は考えていらっしゃいますか」

 回答(牛田社長)「価格帯とか製品のラインナップの拡充についてはまだ申し上げられませんが、一般論としてニコンは高付加価値のものを中心に選択と集中で、ここに資源を集めるということを経営計画でも申し上げております。それから、ミラーレスのメリット、デメリットは何かというご質問がありましたが、やはり一眼レフはオプティカルビューファインダーできちんと眼で見て撮れるのがメリットです。それに対して、例えばスマートフォンから入ってくるお客様のように、もうちょっと良い写真が欲しいという動機でミラーレスをお買い上げになるお客様に対しては、ファインダーが必ずしもオプティカルでなくてもいいということであれば、一眼レフのあの複雑な構造は要らなくなりますので、小型軽量化がしやすいですし、そういった意味では、どちらかというと若い層のお客様にメリットが出しやすいのではないかと思っています」

 質問(ヨーロッパメディア)「Fマウントカメラにフルサイズよりも大きなセンサーを搭載することはできますか」

 回答(池上)「Zマウントの後にさらに大きいセンサーを置くということは現在想定はしておりません。ミラーレスカメラの開発に当たっては、現在のマウント径とフランジバックを最適に生かすために、フルサイズのセンサーを前提にしております」

  質問(山田久美夫)「今回のモデルは従来ユーザーをとても大事にしているという印象がありますが、Nikon1の登場のときに比べると、Fシリーズは開発意図が余り明快でないような気がします。ミラーレスでニコンがやりたかったことというのは、Nikon 1のときは凄く明快だったような気がするんですが、今回は正直、ミラーレスにしたよっていう程度のことで止っているように見えてしまいました。ニコンがミラーレスでやりたいことというのが今回のお話では不明瞭なので、その辺りをもう少し明確に幾つか挙げて頂けませんか」

 回答(土田)「今回の新しいZマウントシステムの最大の特長は、先ほど、プレゼンテーションのなかでもご説明致しましたが、3つの新しい価値がございます。一つ目は新次元の光学性能です。これは最大口径とショートフランジバックを採用したことによって、新しいレンズ、明るいレンズであるとか、多彩なレンズのバリエーション、それから光学性能を高めることができることです。

 二つ目はニコンクオリティの継承ということで、これまで培ってきた私どもの画づくりのノウハウですとか信頼性、これを小さなミラーレスボディのなかに凝縮したということです。

 三つ目は未来の映像表現の進化、変化への対応ということで、映像表現、あるいは視聴環境も4Kから8Kへと段々変ってきますけど、将来へ向けて、今回、ボディとレンズの間に高速大容量で通信ができる、そういう準備も致しております。

 この3つの価値が今回の私どものZマウントシステムで実現したかったことです」

 質問(ヨーロッパメディア)「マウントアダプターを使ってもAFのスピードは変わりませんか。それから、Zマウントシステムには他社にない新技術が使われていますか」

 回答(池上)「まず、一つ目のご質問、アダプターを使ったときのフォーカスのスピードについてですが、こちらの方は従来のものと変りません。同じ性能を出すことが可能になっております。もう一つの質問ですが、他社に比べて何か新しい技術が入っているのかと、いうことだと思うんですが、特に今回の機械でレンズの解像感を高めているということで、こちらも従来から説明がありました通り、新しいマウントによって初めてできるレンズのパワー配置とそれによるメリット、解像感ですとか、そういう部分で非常に技術的には卓越している部分があると考えております。それから、ボディの方で言いますと、新しいエンジンを今回搭載しまして、そのエンジンでほぼ全てのアルゴリズムの処理ですとか、そういったものを行なっておりまして、その部分ではやはり高画質化を含めて一歩先んじて行けるところかなあと考えております」

 質問(同上メディア)「イメージセンサーは内製ですか」

 回答(池上)「センサーはニコンが仕様を定め、それを協力会社で生産して頂くという形をとっております。どこでという情報に関しましては、申し訳ございませんが、お答えできません」

 質問(中国メディア)「Zシリーズのラインナプはもっと広がりますか」

 回答(土田)「今回、Z7、Z6と、2機種を発表させて頂きました。中高級機ということで、フルサイズセンサーを採用した2機種でございますが、今後のラインナップの拡張、展開を考慮しまして、Z7、Z6というふうに名前をつけさせて頂きました。ただし、今後、将来的に出てくる商品及びそのネーミングにつきましては、この場ではちょっと申し上げられません」

 質問(フリーランス)「今回、新しいZマウントが開発されたわけですが、そのマウントの情報をサードパーティーに公開される予定はあるのでしょうか」

 回答(土田)「現段階でサードパーティーのご企業にその情報をお渡しする計画はいまのところございません」

 質問(同上フリーランスメディア)「ということは、サードパーティーからZマウントのレンズが出てくる可能性は少ないということになりますか」

 回答(土田)「リバースエンジニアリングによって、将来的にはサードパーティーさんからZマウントレンズが出てくる可能性を否定できないとは思っております」

 まさに、ぬかに釘的な回答ばかりで、感心してしまったぞ。                 

                                  ★  

 最後にニコンイメージングジャパンの五代厚司社長による「国内マーケティング戦略」の説明を紹介する。  

    五代「まず、国内市場のおさらいをさせて頂きます。こちらのグラフはCIPAの国内のレンズ交換式デジタルカメラの出荷数量を2012年から2017年まで6年間ほどグラフ化したものです。残念ながら2013年がピークでした。ほぼ230万台くらいでしょうか。そこから2017年までの間に約半分ほどに出荷数が減少しております。いわゆる市場縮小ということだと思います。

 このグラフはフルサイズだけ抜いております。こちらはCIPAの出を購入する意欲のある方が4割ほどいらっしゃいますが、現在、対応レンズを持っていない、いわゆるミラーレスレンズがない、あるいは欲しいメーカーからはミラーレスがまだ出てきていない、こういったことで一眼レフの方をご購入頂いたという結果でございます。

 ニコンの新しいミラーレスシステムのターゲットユーザーについてご説明したいと思います。この表の左側はプライマリーユーザーです。簡単に言えば、既存のニコンのお客様というふうに言い換えることができるかと思います。右側はセカンダリー。いわゆる新規のお客様です。どちらかと言えば、若年、あるいは女性の比率が高いかもしれません。まず、プライマリーの方をご説明します。申し上げました通り、既存のニコンのお客様です。従って、買替え、あるいは買増しでZシリーズをお求めになって頂けるのではないかなあと思います。また、そのなかにはニコンのミラーレスが待て切れずに、他のところに、ま、ここに流出と書いてありますが、そういう方々がまたニコンの方に戻ってこられる、そういったこともあろうかと思います。この方々の特徴を下に3つ掲げております。写真を主な趣味と捉えている、もう一つはサイズ、大きさ、重さに不満をお持ちです。また、あるいはEVFを通じてミラーレスにも高い関心をお持ちである、そして光学性能や操作感では、いままでの一眼レフで得ていたもの、それに対して妥協したくない、という特徴があろうかと思います。

 次にセカンダリーの方ですが、これは先ほど申し上げました通り、比較的若い年齢層、ハイクオリティーな本格的写真を始めていきたいという方です。特徴として下に3つほど挙げております。様々な趣味のなかで、写真ももう一つの趣味であると、またSNS、インスタグラム、あるいは東京カメラ部のような投稿サイト、こういうところで写真を投稿し、それを評価される、こういった願望をお持ちでいらっしゃいます。また、写真により独自性を出すために、画像処理を積極的に行なっている、こんな特徴をお持ちです。

 次にセカンダリー層について、もう少し深堀りさせて頂きます。これから出てくる幾つかのグラフは東京カメラ部の上位投稿者、上級者の方々に伺った回答をグラフ化したものです。

 まず、左側のグラフからいきますが、そういった上級者の方々が写真を始めた頃と、持っているカメラがどう変ったかということを伺っております。左側棒グラフの左側ですね。写真を始められた頃、8割以上の方はAPS-C以下のセンサーサイズのカメラをお使いになっていたという回答を頂いております。ところが、そういう方々がそう年数も経ずに、いま現在、上級者であり、現在においては76%の方がフルサイズのカメラを使っているという回答を頂いております。

 また、フルサイズにどれくらいの期間で移行されるのか、ということを伺っております。これが右側の円のグラフです。40%と書いてある一番大きなところ、これが写真を始めて1年から2年の方です。さらに言いますと、この上の薄い黄色の部分、これは最初からフルサイズで写真を始めたという方達です。従って、足し算しますと、半分を超える55%の方が2年以内にフルサイズのカメラで写真を楽しまれる、こういうことが浮かんで参ります。

 続きまして、じゃあ、どんな理由でフルサイズにされたんですか、こういう設問でございます。画質、高感度性能、ボケ、そしてカメラ撮影を本気になったから、こんな理由が挙がっておりますが、総じて、より良い画質をフルサイズに求められている、ということが分って参ります。

 次に、いまご説明したターゲットユーザーに応じたプロモーションの計画をお客様の特性に分けてご説明させて頂きます。この表はそれを一覧にしたものであります。向って左側が既存のお客様です。右側が新規のお客様です。ファンミーティング、これは両方に跨がっています。既存のお客様はスペシャルコンテンツ、専門誌広告、新規のお客様にはSNS、屋外広告です。それぞれを次のスライドから説明させて頂きます。

 まず、ニコンファンミーティング2018です。昨年、ニコン100周年をきっかけに、ニコンファンミーティングを初めて開催させて頂きました。ニコンの製品を介して、お客様とニコンの社員、あるいはお客様と写真家の先生、あるいはお客様同士、こういう交流の場として大変な盛り上がりを見せました。今年もすでに発表済みではございますが、ここに記されております全国7都市、7会場、10日間、実施の予定でございます。今年はこういった形でミラーレスの新しい機械のお披露目の場となりますので、昨年以上に多くのお客様が来場されることと予想しております。

 次はスペシャルコンテンツです。これは主に既存のニコンのコアなユーザーの方々向けになると思います。商品開発の深い部分に関心の高いニコンのユーザーの皆様に向けて、開発者のインタビューのコンテンツを数多く用意致しました。

 それでは、先ほどご紹介したファンミーティングなど、イベントで小冊子による配布、あるいはWEB上でのムービー配信で広くお客様に広くお届けさせて頂く予定でございます。

 また、専門誌への広告出稿中、従来からのカメラ愛好家の方々はやはりカメラ雑誌を読まれているケースが多いかと思います。そういった専門誌に登場感のある広告、あるいはタイアップの記事を多く入れて、商品の認知を促進し、興味あるいは関心を高めていこうと考えております。

 続きまして、新規のお客様、若いお客様に対してはSNSを積極的に活用して参ります。ニコンイメージングジャパンではfacebookTwitterInstagramの3つで公式サイトを持っております。こちらにおいて大量の情報発信をして参る予定でございます。それと同時に、こういったSNSの方に広告を出稿することにより、幅広いユーザの方々にニコンの新製品の認知をして頂き、興味を持って頂く、そんな活動をして参る予定でございます。

  同じく、広く新規の購入層の方に商品の認知を高めて頂くために、屋外広告も実施の予定でございます。これは、その一例ですが、品川駅のデジタルサイネージであったり、あるいは交通駅での広告、特に若者層あるいは女性層、そんなところがターゲットになると思いますので、その辺も配慮しながら、屋外広告の方も掲出をしていく予定でございます。

 ここで、少し、ニコンのお客様の声について、ご紹介したいと思います。ニコンのフルサイズ一眼レフユーザーの方に伺った次に買いたいカメラのタイプは何ですかという設問でございます。ここで結果、次も一眼レフを買いたいという方が6割以上いらっしゃいました。残りの4割弱、これはミラーレスを買うという方でございます。一眼レフに対する信頼感、あるいは期待感として、我々としては非常に心強く受け止めております。

 ここで、いままで説明したことをもう一度、振り返らせて頂きます。まず、レンズ交換式デジタルカメラの市場は縮小傾向でありますが、フルサイズに限って言えば、2017年から逆に再活性化し、拡大が基調となっております。その要因の一つとしては、一眼レフ、ミラーレス、それぞれ各社の魅力的な新製品による需要喚起効果があったことではないかと考えております。

 もう一つ、お客様ニーズについて振り返ります。やはり、機材は小さく、軽くしたいと、故にミラーレスを使いたいと思っていらっしゃる方が多いことが分りました。また、新規の上級層の方々は比較的、写真を始めた早い段階で良い写真を撮りたい、すなわちフルサイズをお求めになる、こういったケースが多いことが分りました。さらに申し上げると、一眼レフユーザーのなかには、あくまでも一眼レフに拘りたい、こういう方もまだまだ多いことが分りました。こういう市場、あるいはニーズを踏まえて、私どもはこう考えます。

 ニコンはお客様がいままでお求め下さった数多くのニッコールレンズの資産を無駄にすることなく、さらにそれを軸に従来の一眼レフ、Dシリーズ、本日発表させて頂いたミラーレスのZシリーズの両方の良さを楽しんで頂きたいと考えております。

 それはこの絵のように、ニッコールレンズをセンターに置いた,まさしく二刀流の選択であります。これからも、一眼レフ、ミラーレスともに技術革新を続け、お客様の期待に応え、上質な撮影活動のお手伝いをしていきたいと思っています。これこそが従来の一眼レフ、Dシリーズに新たにミラーレスカメラ、Zシリーズを加えて初めて成立するニコンならではの二つの正解となります。これは新しいものと古いものではなく、お客様の感性でどちらもお選び頂けるニコンならではの提案となっております。そして、フルサイズカメラのNo.1ブランドを目指していきたいと思っております」(写真やグラフはあえて省きました)

【投稿日(posted date)】2018年12月4日(December 4 ,2018)  

【投稿者(poster)】有限会社エイブイレポート社・avreport's diary・編集長:吉岡伸敏(nobchan@din.or.jp)・副編集長:吉岡眞里子(marico@din.or.jp)/ AV REPORT Co.,Ltd.・avreport's diary・Chief Editor:Nobutoshi Yoshioka(nobchan@din.or.jp)・Assistant Editor-in-Chief:Mariko Yoshioka(marico@din.or.jp)