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avreport’s diary

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          α7R Ⅳの解像度を検証する

                検証のために比較したカメラf:id:avreport:20191022153722j:plain

        使用したレンズ

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         テスト撮影に使った解像度チャート

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モンクロ解像度チャート

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カラー解像度チャート

 α7R Ⅳは6100万画素ですが、実質はGFX100を凌ぐ解像度を秘めた1億超の高画素カメラだと言ってもいいはずです。α7R Ⅳはフルサイズミラーレスですから、搭載しているイメージセンサーの大きさは35.7mm✖️23.8mmです。1億200万画素のGFX100よりも遥かに小さいセンサーを搭載しているわけですが、もし、α7R ⅣのイメージセンサーをGFX100と同じ43.8mm✖️32.9mmに拡大すれば、α7R Ⅳの画素数はGFX100よりも大きい1億345万画素になるわけです。

 従って、上に紹介した解像度チャートをα7R Ⅳで撮っても、GFX100で撮っても、殆ど同じように写るはずですが、実際にはそうはなりませんでした。実は、1週間ほど前、Facebookで「FX100よりα7R Ⅳの方がノイズが少なく、綺麗、あるいはクリアという感じがします」書きましたが、逆でした。

 多分、画像処理ソフトを古いPhotoshop CS3から最新のPhotoshop CCに切り替えて処理したせいだと思います。これからご紹介する白黒解像度チャートの写真でもはっきり分かるように、白と黒のストライプの解像度に大差はありませんが、白黒の明暗差、いわゆるコントラストの美しさに多少の差がありますので、GFX100やGFX50Rの方がα7R Ⅳよりも綺麗で、クリアな感じがすると訂正したいと思います。ただ、細かい線を正確に再現する解像度はどっちが上かとなると微妙です。パッと見ただけでは大差がないように見えますが、コピー用紙に出力した白黒解像度チャートの写真よく見ると大きな違いがあることに気づきます。α7R Ⅳは白線の幅と黒線の幅が揃っていますが、ほぼ同じ解像感のあるGFX100やGFX50R、645Zは白線が黒線より細く写っています。要するに、忠実に再現していないわけですが、プリントした写真でなく、パソコンやスマホの画面上では、α7R Ⅳと同じように、GFX100、GFX50R、645Zの3機種も白線と黒線が同じ幅で写っています。なぜかわ分かりませんが。 

 下の写真はコピー用紙にプリントアウトした白黒解像度チャートの写真を並べて、iPhone XRで撮ったものです。拡大して見ると、違いがよく分かると思います。

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   以下はα7R Ⅳと中判3機種の比較です。

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 GFX100(1億200万画素)、GFX50R(5140万画素)、645Z(5140万画素)の中判3機種の白黒解像度はα7R Ⅳ(6100万画素)とほぼ同じですが、もう少し低画素のフルサイズミラーレスのなかにも、α7R Ⅳとほぼ同じくらいの白黒解像度を持つカメラがあります。ニコンZ7(4575万画素)です。コントラストがα7R Ⅳよりも、やや弱いのが惜しまれます。

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 ニコンZ7(4575万画素) の白黒解像度の高さは大健闘と言えるでしょうが、残念なのはキヤノン5DsR(5060万画素)とパナソニックS1R(4730万画素)の白黒解像度があまり高くないことです。この2機種のうち、5DsRの方は発売が2014年と古く、また、画像処理エンジンも2世代前のDIGIC6ですから、解像度が低くても仕方がないかも知れません。しかし、S1Rは今年発売されたばかりの最新鋭機ですから、期待を裏切られたと思ったファンも多いのではないかと思います。以下は5DsRとS1Rの白黒解像度チャートの写真です。

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 2機種とも、一見、解像度がそこそこあるように見えますが、ストライプの線の幅や色の濃さが揃っていません。

 次の2機種、キヤノンEOS R(3030万画素)と富士フイルム X-T3(2610万画素)は白黒解像度があまりにもお粗末なので、ちょっと場違いな感じがするかも知れませんが、言うまでもなく、α7R Ⅳの白黒解像度と比べるためではありません。この2機種の白黒解像度は、もちろん、α7R Ⅳよりも論外と言えるほど低いのですが、カラー解像度に関しては、この2機種の方がα7R Ⅳよりも遥かに高いことを知っていただくために、あえて、紹介させていただきました。

 この2機種のうち、X-T3はご存知のように、カラー解像度の高さが特長のX-Trans CMOSというイメージセンサーを使っていますから、カラー解像度が高くても納得できるわけですが、EOS Rのイメージセンサーはα7R ⅣやS1Rなどと同じバイヤーセンサーですから、本来なら、カラー解像度は低くても、恐らく、誰も、文句は言わないはずです。ところが、常識を覆すような高いカラー解像度を実現していますから、充分、敬服に値すると思います。EOS Rのカラー解像度が高いのは、多分、画像処理エンジンを5DsRに積んであるDIGIC6ではなく、最新のDIGIC8を積んでいるからだと思います。下の写真はEOS RとX-T3の白黒解像度チャートの写真です。

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 続いて、カラー解像度の紹介ですが、詳しい解説はする気になりません。α7R Ⅳはもちろ、本稿で紹介した9機種のうちEOS RとX-T3の除いて、どのカメラも例外なく、カラー解像度が余りにもお粗末だからです。ですから、カラー解像度の検証は写真を並べるだけにします。

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【投稿日(posted date)】2019年10月22日(October 22 ,2019)  

【投稿者(poster)】有限会社エイブイレポート社・avreport's diary(avreport.hatenablog.com)・編集長:吉岡伸敏(nobchan@din.or.jp)・副編集長:吉岡眞里子(marico@din.or.jp)/ AV REPORT Co.,Ltd.・avreport's diary・Chief Editor:Nobutoshi Yoshioka・Assistant Editor-in-Chief:Mariko Yoshioka